出展・公開運用情報
青少年のための科学の祭典ひたちなか大会(10月31日〜11月1日 ひたちなか市総合体育館)に 記念局8N100ICTを出展・公開運用します。
〜電離層射入射観測の実演デモやWIRES-Xによる交信も実施〜
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2015年10月22日
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の職員有志らによって構成される「無線通信研究アニバーサリーアマチュア無線記念局リレー実行委員会」は、来たる10月31日(土)と11月1日(日)の両日に、今年100周年を迎えた電離層観測発祥の地・平磯無線(NICT平磯太陽観測施設)のお膝元である茨城県ひたちなか市において開催される、「青少年のための科学の祭典ひたちなか大会」に初出展します。ブースでは、JARL勝田クラブの協力により、平磯無線創立100周年等記念局8N100ICTの公開運用などを行います。
同大会は産業交流フェアとの併催で、2日間で1万人を超える来場者が想定されています。大会の開催時間や場所などの詳細につきましては、以下のWebサイトをご参照下さい。
今年の大会および8N100ICTの出展の特長は以下の通りです。
今年の大会メインテーマは、「電波と無線を学ぼう」
年1回開催される本大会では、「ロボット」や「地球と宇宙」など、年ごとに異なるメインテーマが設定されます。今年は平磯無線100周年にちなみ、「電波と無線を学ぼう」がテーマになっています。そのため今年は、8N100ICTの出展のほか、茨城工業高等専門学校や有限会社トビタデンキなどによる無線・電波・電信に関する出展が、数多く予定されています。
NICT電磁波計測研究所の協力により、新開発の「可搬型斜入射観測機」による電離層観測を実演
現在NICTが行っている電離層定常観測は、全国4か所(北海道・サロベツ、東京・国分寺、鹿児島・山川、沖縄・大宜味)における垂直観測(真上に電波を発射し、電離層で反射して真下に返ってくる時間から反射した高度を観測)です。垂直観測は、観測点の直上の電離層の様子しかわかりません。そのため、垂直観測用の電波を別の場所で受信(斜め受信)して、送信点と受信点の中間の上空の電離層を観測する「斜入射観測」の研究が、NICTにおいて行われています。この方法は、垂直観測と比べると精度向上が難しいためまだ研究途上ですが、受信機だけで観測でき、原理的には観測点を無限に増やすことができる方法です。展示では、NICT電磁波計測研究所の最新の研究成果として、全国展開を目指して開発した可搬型受信機とアンテナを使った観測を実演します。将来的には、学校やアマチュア無線クラブの参加によって、全国に斜入射観測網を構築し、データを共有することで、電離層観測点を日本列島全土に面的に広げることを夢見ています。
WIRES-Xによる8N100ICTの運用サービス
JARL勝田クラブの協力により、8N100ICTにWIRES-Xの送信機を増設登録し、会場ではインターネットを使ったアマチュア無線交信を予定しています。
8N100ICTの出展解説書
電離層観測の解説書(展示ポスター)
電離層斜入射観測の解説書(展示ポスター)