おしらせ

日本標準時子午線上に立地する明石市立天文科学館(兵庫県明石市)において
標準電波JJY開局75周年等をPRするアマチュア無線記念局を公開運用します

2015年6月26日

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)(東京都小金井市)の職員有志らは、我が国の無線通信の歴史を振り返り広く紹介することを目的とするアマチュア無線記念局を、2014年から開設・運用しています。

NICTは日本標準時を管理している機関であり、今日広く普及している電波時計の多くは、NICTが全国2箇所から送信している「標準電波」を受信することで、時刻合わせを行う仕組みになっています。その標準電波が1940年(昭和15年)にコールサインJJYの無線局として開局し、広く一般国民向けにサービスが始まって、今年は75年の節目に当たります。そこで、来たる7月26日(日)に、日本標準時の天文基準となる子午線(東経135度)の上に設置されている明石市立天文科学館(兵庫県明石市)において、アマチュア無線記念局を仮設し、地元・全国・全世界のアマチュア無線家に向けて、標準電波の節目の年と日本標準時子午線上からの送信をPRする無線交信サービスを行いますので、お知らせいたします。

●アマチュア無線記念局について

アマチュア無線局には、アマチュア無線技士の資格を持つ者が集まって合同で開設する「社団局」があり、その一種として、特別な行事の際にのみ、総務省から期間限定で免許を受けて開設する「記念局」があります。期間限定の記念局は、特別なコールサインを使い、交信相手に対して特別な交信証(QSLカード)を発行するため、全国・全世界のアマチュア無線家たちから注目が集まり、交信を通じて記念内容を広くアピールする役割を果たします。

●無線通信研究アニバーサリーアマチュア無線記念局リレーについて

アマチュア無線技士の資格を持つNICTの職員有志は、無線通信の歴史を振り返り広く紹介することを目的とするアマチュア無線記念局を、NICTの賛同を得て開設し、運用しています。普段はNICTの本部(東京都小金井市)において業務の合間に全国や全世界と交信しているほか、休日には無線通信の歴史にゆかりのある場所に無線装置を移動・仮設してオンエアし、その場所の意義を広く紹介しています。また、展示会や科学イベントへの出展なども積極的に行い、市民に広く無線通信技術を紹介する活動も行っています。
この記念局は、2014年から毎年1局ずつ開局して、リレー式に運用する計画になっています。

●電波時計と標準電波について

電波時計は、正確な時刻信号を乗せた電波を定期的に受信することにより、ズレを補正して、常に正確な時間を表示する仕組みになっています。この正確な時刻信号を乗せた電波の一つに「標準電波」があり、我が国ではNICTが、はがね山(福岡県/佐賀県)と、おおたかどや山(福島県)の全国2箇所に設置した送信所から発射しています。

●アマチュア無線記念局8N100ICTについて

標準電波が1940年(昭和15年)にコールサインJJYの無線局として開局し、広く一般国民向けにサービスが始まって、今年は75年の節目に当たります。そこで、2014年12月1日から2015年11月30日までの1年間限定で、アマチュア無線記念局(コールサイン8N100ICT)を開局・運用し、その節目を広くPRしています。
当記念局は他に、NICTに残る最古の研究拠点「平磯太陽観測施設」(茨城県ひたちなか市)の開設100周年、及びNICTの国立研究開発法人化(2015年4月)も合わせてPRする局として、1年間活動を続けています。

●明石市立天文科学館について

1960(昭和35)年6月10日(時の記念日)に、明石市立の施設として開館した天文科学館は、日本標準時子午線の標識を兼ねた高さ54mの展望塔とプラネタリウムを擁する、「時」と「宇宙」を展示する科学館です。塔頂の南面にある直径6.2mの大時計は、1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災によって動作を一時停止しましたが、現在はリニューアル復旧し、「時のまち明石」のシンボルとして変わらず市民に親しまれています。この大時計は、NICTが電話回線を通じて提供している時刻情報(テレホンJJY)に同期して動作しているほか、館内の展示室には、NICTが標準電波JJYの送出にかつて使用していたセシウム原子時計の実物が展示されています。

●明石市立天文科学館における記念局公開運用について

今回の運用は、一般国民向けに標準電波JJYの発射が開始されて今年で75年になる節目をPRするために、2015年7月26日(日)の一日限定で、明石市立天文科学館の開館時間(午前9時30分から午後5時まで)に合わせて、同館内にアンテナを仮設し、無線機を搬入して、アマチュア無線記念局を公開運用するものです。当日は無線運用のほかに、当記念局の活動紹介や、標準電波の役割及び歴史に関するポスター展示も、合わせて行う予定です。当日は、近隣の明石市や神戸市を始め、多数のアマチュア無線家と交信できることを期待しています。

なお本公開運用の実現に当たって、活動をご理解いただき便宜を図って下さった、明石市立天文科学館に、御礼申し上げます。

   
標準電波JJY開局75周年等記念アマチュア無線局の
明石市立天文科学館における公開運用のご案内
運用日時2015年7月26日(日)  雨天決行
運用時間午前9時30分〜午後5時(無線設備の設置調整に要する時間により、運用時間は前後する場合があります)
運用場所明石市立天文科学館 (兵庫県明石市人丸町2-6)
4階 日時計広場前・キッズルーム脇 (予定)
コールサイン8N100ICT/3
運用予定周波数帯HF〜430MHz
※少人数の職員有志による手弁当での活動のため、突発的業務発生等の不測の事態により運用を中止する場合があります。実行委員会のWebサイトのアナウンスにてご確認下さい。

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