小金井キャンパス無線部

情報通信研究機構(NICT)電波研クラブ(JR1YPU)は、NICTのお隣にある東京学芸大学アマチュア無線クラブ(JA1YEV)を支援して、個人局を持たない学生に1人1局ずつ貸し出す用途で、中古無線機による社団局を複数開設しています。

東京学芸大学アマチュア無線クラブは、同大学の学生以外に、小金井市内にあり自転車で東京学芸大学まで来れる距離にある法政大学理工学部と東京農工大学工学部の学生も参加している、インカレのサークルであるほか、小金井市内の東京電機大学中学校高等学校無線部(JA1YQZ)や東京都立多摩科学技術高等学校無線工作部(JQ1ZCI)とも合同出展や人材交流を進めています。これらの学生・生徒をターゲットとした個人貸し出し用の社団局として、NICTを含むこれらの学校の共通項である「小金井キャンパス」を冠した社団局のシリーズを、順次開設しています。

OMから提供された古い無線機をニューカマーに提供する取り組みは、よく見かけますが、特に旧スプリアス機では申請が面倒かつお金がかかることなどから、無線従事者免許を取ったばかりの若いニューカマーが古い無線機を譲り受けたとしても、個人局の開設につなげるのは、なかなか難しいものです。それに対して、小金井キャンパス無線部方式であれば、ニューカマーは社団局の構成員に登録(届出事項)するだけで自分自身は手続き不要で直ちに運用できるため、実質的に個人で使える局を得るハードルを低くできます。やがて慣れてきて自分で個人局を開設できたら、貸し出した社団局は返却していただき、次のニューカマーに貸し出します。

東京学芸大学には、1970年代に一旦廃部になったアマチュア無線クラブ(JA1YEV)よりも後の1990年代まで、500W免許を有する「東京学芸大学工学研究部」(JA1YER)が存在していました。小金井キャンパス無線部シリーズでは、まずこの由緒あるコールサインを復活して親局とし、各メンバーに貸し出す子局として、NICTの前身である通信総合研究所(CRL)や通信・放送機構(TAO)の職員がかつて開設していた社団局のコールサインを復活させて利活用、あるいは新規に開設しています。現在は各局ともV/UHF帯の車載機またはハンディ機が1台ずつだけですが、今後はOMから提供いただいてHF機の増設もしていきたいと考えています。


JA1YER小金井キャンパス無線部

1990年代まで活動していた東京学芸大学工学研究部のコールサインを引き継ぎました。常置場所は東京学芸大学のある東京都小金井市です。

登録送信機:YAESU FT-65(430MHz帯FM機)


JI1ZWW小金井キャンパス無線部君津

認可法人通信・放送機構(TAO)は、千葉県君津市に衛星管制センターを設置していました(詳しくは以下参照、各図をクリックしたら拡大表示できます)。同センターは現在は廃止(B-SATに移管)され、TAOも2004年に国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)に業務を引き継いで解散いたしました。同センターにあったアマチュア無線クラブ「君津衛星管制センターハムクラブ」の機材(電鍵など)は、NICT電波研クラブが受け継ぎ、そのコールサインJI1ZWWは、小金井キャンパス無線部君津として引き継ぎました。常置場所は千葉県君津市のままとしています。

登録送信機:YAESU FT-90(144/430MHz帯FM機)

君津衛星管制センターパンフレット1ページ目 君津衛星管制センターパンフレット2・3ページ目 君津衛星管制センターパンフレット4ページ目

JO1ZVH小金井キャンパス無線部IAA

JO1ZVHは、IAA(アイエイエイ)無線部として、旧独立行政法人通信総合研究所(CRL)非常時通信研究室のメンバーが開設し、被災者支援安否情報登録検索システム(IAA : I am alive)の研究の中で活動していました。 研究プロジェクトが終了した後、同無線部の機材(送信機など)は、NICT電波研クラブが受け継いで記念局活動に活用し、そのコールサインは、小金井キャンパス無線部IAAとして引き継ぎました。常置場所はNICT本部のある東京都小金井市です。

登録送信機:ICOM IC-339(430MHz帯FM機)

【IAA無線部関連文献】

JS1YRP小金井キャンパス無線部NICT

ハムフェア2024の会場で購入した中古ハンディ機により新規開設しました。常置場所はNICT本部のある東京都小金井市です。

登録送信機:KENWOOD TH-F48(430MHz帯FM機)


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